ガイアとテラ
ガイアとテラ

遠い昔に描いたイラストの焼き直し。
擬人化ガイアと擬人化テラ。
青い髪の少女がガイアで、赤い髪の女性がテラです。
「クリスタルの擬人化」と表現した方が正確かもしれない。
エーコとガーネットになんとなく似ているのは、きっと気のせいです(笑)
FF9の物語には、2つの世界が登場する。
「ガイア」と「テラ」だ。
星はクリスタルを核としており、クリスタルが老いると、星は滅びる。
高度な魔法文明を有していたテラは、星の核であるクリスタルの寿命が近づいた時、
文明を持たずにクリスタルが無垢なままの星を取り込み融合することで、
テラ自身の寿命を繰り返し延ばしてきた。
FF9の物語は、ガイアとの融合を図るテラと、そんなテラに抵抗するガイアとの争いの物語であり、
そして和解の物語でもある。
2つのクリスタルの対話
「……わたし、いままでいろいろな人を食い物にしてきたの」
「知ってる」
「まるで寄生虫よ。年をとるのがいやで、死ぬのがいやで。勝手な都合で他人を犠牲にして」
「うん」
「あなたにも、ひどいことをした」
「まあね」
「それなのに、あなたはわたしを受け入れると言うの?」
「そうだよ」
「……ずいぶん簡単に言うのね」
「長いこと悩んだんだよ。こう見えても、いろいろ考えてるんだから」
「やっぱりダメ。1つの星の中に2つのクリスタルがあるなんて、何が起こるか分からない」
「星が滅んじゃったりして」
「笑って言うことじゃないわ」
「ごめん」
「……わたしを取り込んでちょうだい。融合するのよ」
「イヤだ」
「だって、このままわたしたちが2人ともいたら――」
「ぜったいイヤ。あたしがあなたを取り込んだら、テラの魂が死んじゃうもん。
あたし欲張りだから、ガイアの魂も、テラの魂も助けたいの。
救える命が目の前にあって、放っておくことなんてできない」
「……」
「それにこれは、“あの子たち”が出した答えでもある」
「……」
「あなたは、あたしと一緒に未来を生きる。答えの先に何があるのか見届ける。
分かった? 分かったら返事して」
「……分かったわ」
Jul.20.2009
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