大魔道士ビビ・オルニティア
大魔道士ビビ・オルニティア
「ビビ殿」
FF9の物語の中で、アレクサンドリアの騎士スタイナーは黒魔道士ビビをこう呼んでいる。英語版では「Master Vivi」だ。
幼いながらも強力な魔法を使いこなすビビに、スタイナーは敬意をもって接しているのだ。
んで、この呼び方に刺激されて、いろいろ妄想してしまうわけでして(笑)
僕が構想を練っている「100年後の物語」の中では、ジタンたちの冒険のエピソードについても
触れられる場面があるんだけど、その内容は改竄されまくりだったりする。
公にするとまずい情報もあるしね。
アレクサンドリア女王ガーネットが実はすでに死んでいて、今いるのはそっくりさんとか、
その最たるものでしょ。これは国家存亡に関わる大スキャンダルだもの。
リンドブルム大公とタンタラスの関係も、あまりおおっぴらにはできないはず。
ジェノムが異世界人であることも隠されるかもしれない。
外側の大陸に暮らしていた未開の種族といわれるかも。
同じように、黒魔道士兵――クロマ族についても真実は隠されると思うんだ。
霧の大陸を恐怖に陥れた人造兵器の存続を、大衆は許さない。
となると、アクイルたち新世代のクロマ族についても、
ジェノムのような未開の種族としてしまったほうがいいのではないか、と。
ここから自己設定。
後世における黒魔道士ビビの人物像。
氏名。ビビ・オルニティア。
種族。クロマ族。
性別。男。
出身。外側の大陸、マグダレンの村。
年齢。(ガイア歴1800年時点で)30歳前後。
サラマンダーより年上、スタイナーより年下。
家族。妻の氏名等は不明(一説には、死別後、英雄クイナ・クゥエンと再婚)。
子供が6人。娘3人、息子3人。
修行のために各地を旅してまわっていたところ、ク族の長老クワンに出会い、
彼との交流を通じて、魔法の他に様々な知識を教授された。
アレクサンドリアに観光に行った際に、騒動に巻き込まれてジタンたちと行動を共にすることになる。
強力な黒魔法で敵と戦い、スタイナーと共に、まだ若いジタンやフライヤを先導した。
霧の大陸を巻き込む戦争を仲間と共に終結させたビビは、故郷の村に帰ったがまもなく急死。
死後、彼には「大魔道士」の称号が与えられた。
なお、大戦時にスタイナーたちに同行していたのは「子供の黒魔道士だった」という情報もあり、
ビビの娘か息子が冒険に加わっていたのではないかと言う研究者もいる。
以上が、改竄された「ビビの経歴」(笑)。
年齢が30前後というのは、6、7歳の子供がいてもおかしくない年齢だから。
Jun.7.2009
Sir、Lord、Master……
FF3において、闇の氾濫を引き起こし、強大な力を手に入れようとした魔道士ザンデ。
彼は各地に部下を差し向けて、世界を滅ぼそうとしたり、光の戦士たちを抹殺しようとする。
本編に登場するザンデの部下は3人。
オーエンの塔を破壊して浮遊大陸を墜落させようとしたメデューサと、
クリスタルに選ばれた光の戦士たちを抹殺しようとしたクラーケンとティターンだ。
台詞を見ると、彼らはザンデのことを、FC版では「Sir Zande」、
DS版ではそれぞれ「Lord」、「Lord Xande」、「Master Xande」と呼んでいる。
「Sir」は敬称として一般にも使われる語で、モーグリも大魔道士ドーガに対して使っていた。
それに対して「Lord」は、貴族などに対して使う敬称だ。
「Master」は主君に対する単純な呼びかけの語だが、モーグリもドーガに対して使っているし、
9でもスタイナーがビビのことを「Master Vivi」と呼んでいて、非常に興味深い。
ザンデもドーガもビビも魔道士であり、「Master」は魔道士に対する敬称とも考えられる。
どちらにしろ、「魔王」という呼称に直接対応する英語は、FF3では登場していないらしい。
強いていえば「Lord」がそれにあたるだろうか。
ただ、他の作品にも目を向けるとおもしろい。
たとえばFF11に登場する、モンスターたち暗黒の軍勢を率いる闇の王は「Shadow Lord」だ。
「チョコボと魔法の絵本」に登場する、本に封じ込まれた大魔王ベズズは「Dark Master」で、
「光と闇の姫君と世界征服の塔 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル」に登場する魔王ミラは「Dark Lord」だ。
総じて「Shadow」や「Dark」といった闇や影に関わる語の後に、「Master」や「Lord」などの敬称が続く形をとっている。
May.16.2011
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