勇者


DQシリーズにおいて、全てのナンバーに共通する物語の流れは、魔族や魔物の首領である魔王が世界に災いをもたらすのを防ぐために、勇者とその仲間が冒険の旅に出て、ついに魔王を倒すというものだ。

魔王と並び、半ばDQの代名詞ともなっている「勇者」だが、じつはFFでも「勇者」はキーワードになっている。

FFにおける「勇者」は、「ジョブ」に深く関連している。

１では、主人公たちが勇気の証をバハムートに渡すと、バハムートが「勇者」の魂を呼び寄せて、主人公たちをクラスチェンジさせる。
３におけるジョブチェンジは、クリスタルに宿る過去の勇者の魂を受け継ぐことで、その勇者の能力を手にすることだ。クリスタルは、かつて光に導かれた戦士たちの魂の安息所としての役割を持っている。
５でも、クリスタルのかけらに宿る古の勇者の心を引き出すことで、ジョブを獲得し、主人公がジョブチェンジできるようになる。
このように、ジョブシステムが採用されているナンバーでは、 「勇者」はクラスチェンジないしジョブチェンジによって得る力の源として位置づけられている。

ただし、FFシリーズにおいて、主人公が直接「勇者」と呼ばれていたかというと、そうではなかったと思う。

「勇者」とは、あくまで過去に英雄的な活躍をした戦士を指す称号なのではないだろうか。 FFの物語は、過去の勇者の魂を受け継いだ主人公が魔を払い邪を滅ぼしたところで幕を下ろす。 主人公は、物語中で勇者と呼ばれることはない。

しかし後に、この主人公は「勇者」として人々に語り継がれるのだ。

Jan.17.2009



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